今回のコラムでは、美容整形で最も人気のある施術である二重整形手術についてです。
二重整形について
二重整形手術はどんな人が受けるの?
二重整形手術とは、まぶたに二重の線をつくる手術です。専門用語で二重の線のことを重瞼線、二重手術のことを重瞼術と言います。
では、二重手術は一重まぶたの方が二重まぶたにするために受ける手術かというと、必ずしもそうではありません。もちろん、完全に一重まぶたの方が二重手術を受けるケースもあるのですが、これまでの経験上そのような方は少数派で、全体の1~2割程度だと思います。実は、奥二重の方を二重に含めると、元々二重の方が二重の幅を広げる場合や、末広型二重をMix型や平行型にするなど、二重のデザインを変更にくる方が大部分を占めます。
埋没法と切開法
次に、二重手術にはどのようなものがあるのか解説してきます。二重手術の種類は大きく分けて2つあり、埋没法と切開法に分類されます。
埋没法はどんな手術?
埋没法とは、皮膚と粘膜とを糸で縫い合わせることで皮膚を食い込ませ、まぶたに二重の線を作る手術です。最終的に糸の結び目を皮膚の中(表留めの場合)か粘膜の中(裏留めの場合)に埋めるので、埋没法と呼ばれています。埋没法は皮膚を切開せずに糸でまぶたを縫う治療なので15分ほどで施術が可能であり、また術後の腫れが小さいことが特徴です。
一方で、切開法と比較すると元に戻りやすいというデメリットもあります。しかし、埋没法は抜糸をすれば術前の状態に戻すことができ修正も容易なことから、初めて二重手術を受ける方におすすめの術式です。

切開法はどんな手術?
続いて切開法についてです。切開法は、作りたい二重の線上で皮膚を切開し、皮下と粘膜下の組織を縫い合わせて癒着させることで重瞼線を作る手術です。埋没法と比較して重瞼線が取れにくいため、持続力を重視する方、余分な皮膚を切除したり、脂肪をしっかりとれるので、たるみがある方やまぶたが厚い方におすすめの術式です。
デメリットとして、キズが残ってしまうことや元に戻したり修正が困難なことが挙げられます。従って、慎重に適応を見極める必要があり、特に初めて二重整形をする方に積極的にお勧めする手術ではありません。私は何度も埋没法を受けても戻ってしまうような方にお勧めしています。
切開法の修正について
切開法の修正手術は、一般的に難易度は高い手術になりますが、「少し幅を広くしたい」、「二重のラインが薄くなったのでしっかりしたラインにしたい」という場合、修正は比較的容易です。逆に、「今のラインが不自然なのでもっと自然にしたい」、「二重幅を今より狭くしたい」、「二重が飽きたので一重まぶたに戻したい」、「キズあとが汚いので直したい」というような場合は、修正は難しくなります。
キズあとに関しては、2回目、3回目のキズの方が目立つが一般的です。また、修正を繰り返すと瘢痕化して組織が硬くなるので、回を重ねるごとに修正は困難になっていきます。
初回の切開法自体は難易度がそこまで高い手術ではないのですが、不可逆的な手術ではあるので、安易に切開法を受けるのはお勧めしません。リスクを理解した上で、それでも受けたいという強い意志が無いと、施術後に後悔することになるでしょう。
また、特にドクター選びが重要なので、安易に切開を進めてくるドクターには注意しましょう。リスクやダウンタイムについてもしっかり説明してくれるのはもちろん、切開法やその修正手術の経験も豊富なドクターのカウンセリングを受け、慎重に検討しましょう。
当院には、埋没法はもちろん、切開法やその修正の経験も豊富なドクターが在籍しています。二重整形を検討している方は、是非当院にご相談ください。
コラム著者

大手美容外科TCB東京中央美容外科で約10年間勤務。仙台駅前院院長、新宿三丁目院(TCB本院)院長・東京都エリア総括院長を歴任。TCBでは技術指導医部門のトップ・二重整形教育最高責任者として、指導的な役割を務めていた。YouTubeなどで美容整形に関する情報発信に積極的で、その内容がテレビ、雑誌、ネットニュースサイトなどに多数取り上げられた。豊富な症例実績を背景に10年間で培った技術を適正価格で提供する手術専門クリニックを2025年、地元仙台に開業した。
症例数:二重手術1万件以上、クマ取り手術5000件以上、糸リフト・切開リフト5000件以上、下肢静脈瘤3000件以上
資格:外科専門医、脈管専門医
学会発表・論文:経結膜的埋没法重瞼術の抜糸法の要点と成績
詳しい経歴・プロフィールなどはドクター紹介をご覧ください。