眼瞼下垂とは

眼瞼下垂は、上まぶたが下がり目が十分に開けられない状態で、見た目や視機能に影響を与えます。症状としては、目が開けにくい、眉や額を使って目を開けようとすることで額にしわが寄る、目の疲れや視野の狭まり、物を見るときに顎を上げる代償姿勢などがあります。
原因は、先天的な筋肉や腱膜の異常、加齢による筋力低下、コンタクトレンズの長期使用、外傷、神経疾患、ドライアイなど多岐にわたります。
診断は医師による問診や検査で行い、治療は原因や症状の重症度によります。軽症ならアイプチやテープで補助可能ですが、多くの場合は眼瞼挙筋の前転術や腱膜修復術などの手術が行われ、神経や筋肉の異常が原因の場合には、適切な治療が必要です。眼瞼下垂を放置すると視力低下や頚椎への負担が増す可能性があるため、早めの受診が重要です。
眼瞼下垂の治療(手術)がおすすめの方
眼瞼下垂の治療は、見た目や目元の機能にお悩みのある方にとって、大きな改善が期待できる施術です。特に、目の開きが悪いことで日常生活に支障が出ている方や、上まぶたのたるみが気になる方におすすめです。これから紹介する症状やご希望がある方は、ぜひ一度相談してみてください。
1.視野障害がある方
上まぶたが垂れ下がることによって視界が部分的に遮られ、視野の一部が見えにくくなります。この視野障害は、運転や仕事、家庭での活動に大きな影響を与える可能性があります。
例えば、運転中に視野が制限されることで、周囲の状況を把握することが難しくなり、事故のリスクが高まりますし、仕事中でも細かな作業やデスクワークを行う際に視界が遮られ、集中力が低下したり、作業効率が落ちたりすることがあります。
2.目の疲れや頭痛が頻繁に起こる方
眼瞼下垂の症状がある方は、上まぶたが下がることによって目を開けるために額や眉を過度に使うことがあります。これにより、額の筋肉や目周りの筋肉が緊張し、長時間の使用で疲労が溜まりやすくなります。この疲労が蓄積することで、眼精疲労や緊張性頭痛が引き起こされることが多くなります。特に、目を開けるために眉や額の筋肉を無意識に酷使してしまうため、長時間の作業やパソコン使用などで、目が疲れやすくなることがあります。
3.加齢によるまぶたが下がってきた方
加齢によって、目の周りの筋肉や腱膜が次第に緩んでいくことがあります。この老化現象により、上まぶたが下がってきて、まぶたの位置が本来よりも低くなり、視覚的に影響を与えることがあります。
加齢による眼瞼下垂は、一般的に30代後半から40代以降に見られるようになり、徐々にまぶたが垂れ下がることで、目元が疲れた印象や老けた印象を与えることが増えます。
4.見た目が気になる方
まぶたが下がることで、眠そうに見えたり、疲れた印象を与えたりすることがあります。また、顔全体がたるんで見えるため、老けた印象を強調する原因にもなります。これらの外見的な変化は、年齢を重ねることでより顕著になることが多く、見た目に自信を持てないという悩みを抱える方が増えています。
5.ハードコンタクトレンズを長期間使用している方
ハードコンタクトレンズを長期間使用すると、眼瞼下垂が進行するリスクがあります。着脱時や装着中にまぶたへ負担がかかり、眼瞼を支える筋肉や腱膜が損傷する可能性があるためです。この負担が長期間続くことで、まぶたが徐々に下がることがあります。
6.代償姿勢が癖になっている方
視野を確保するために、無意識にあごを上げたり、首を突き出すような姿勢をとることがあります。特に、上まぶたが下がって視界が狭くなると、人は視野を広げるために体を無意識に前に傾けたり、顔を上げたりすることがよくあります。
このような代償姿勢が癖になってしまうと、首や肩に過度な負担がかかり、頚椎や肩の筋肉に疲労や痛みを引き起こすことがあります。長時間この姿勢を続けることによって、慢性的な肩こりや首の痛み、さらには頭痛を引き起こすこともあります。
7.まぶたの不快感や違和感がある方
眼瞼下垂の症状が進行することで、まぶたに不快感や違和感を感じることがあります。特に、まぶたが下がることで目の開閉がスムーズにいかなくなり、まぶたの痙攣や過緊張が生じることがあります。
これにより、目を開けるたびに不快な感覚を覚えたり、まぶたが重く感じたりすることがあります。また、目を開けるために無意識に額や眉を過度に使うことが多く、これがさらなる眼精疲労や頭痛を引き起こす原因になります。
当院の眼瞼下垂について
当院では、患者様の目元に関するお悩みを解消し、より魅力的な印象を実現するための眼瞼下垂治療を提供しています。患者様一人ひとりのご希望やまぶたの状態に合わせたオーダーメイドの治療を行っています。
自費診療による美容目的の眼瞼下垂治療
当院で提供する眼瞼下垂治療は、美容的な視点から目元のたるみやまぶたの開き具合を改善し、若々しさや魅力を引き立てることを目的とした自費診療です。この治療は、まぶたの下垂による視覚的な制限を軽減するだけでなく、顔全体のバランスを整え、表情に一層の調和をもたらす効果が期待できます。
保険適用の眼瞼下垂手術は、視野障害などの機能的な問題を解決するための治療が対象となりますが、当院の治療では美容的な改善を重視し、患者様の理想やご希望に合わせたプランをご提案します。また、自然で美しい仕上がりを目指すことで、機能面のみならず見た目の向上にも配慮しています。
切らない眼瞼下垂手術(埋没式眼瞼下垂手術)



切らない眼瞼下垂治療は、糸を使ってミュラー筋と眼瞼挙筋腱膜を縫い縮めることで目の開きを改善する手術です。
糸のしばり具合を調整することで理想的な目の開きに仕上げることが可能で、傷が小さいため目立ちにくく、手術の翌々日から目元のメイクも可能です。
また、左右数か所ずつ固定することにより強力な効果が得られ、中程度までの眼瞼下垂に適しています。必要に応じて埋没法を併用し、二重の形をデザインすることもできます。
切らない眼瞼下垂手術のメリット
手術時間が短い
従来の眼瞼下垂手術では、デザイン、麻酔、切開、縫合などで手術時間が90分から2時間かかります。一方、切らない眼瞼下垂の場合、約20分ほどで終了します。短時間で済むので患者様にとっては負担が軽減する手術法であると言えましょう。
傷跡が残らない
皮膚の表面を切開せずにまぶたの裏側からアプローチしてゆく施術なので従来の眼瞼下垂手術のように傷跡がしばらく目立つということも切らない眼瞼下垂手術の大きなメリットと言えます。
切らない眼瞼下垂手術のデメリット
デメリットを強いて挙げるならば、保険適用ができないことです。
従来の眼瞼下垂手術では、診断基準を満たす場合は眼科や形成外科などで保険適用になるケースもありますが、切らない眼瞼下垂手術を提供できるクリニックは当院も含めた自由診療のクリニックであり、機能性改善に加えて審美面での改善も行ってるがゆえに保険は適用されません。
当院の眼瞼下垂治療の流れ

当院では、眼瞼下垂治療を安心して受けていただけるよう、初診からアフターケアまで一貫したサポートを行っています。患者様一人ひとりのご希望や状態に合わせた丁寧な対応を心がけ、理想の目元へと導きます。ここからは、当院での治療の流れをご説明いたします。
STEP.1初診・カウンセリング
初診・カウンセリングでは、患者様の悩みや希望を丁寧に伺い、まぶたの状態を診察します。その上で、適切な治療方法をご提案し、治療のメリットやリスク、費用についてもわかりやすくご説明します。

STEP.2診察・デザイン
治療後の仕上がりをイメージしやすいよう、まぶたのデザインを行います。目元全体のバランスを考慮し、自然な仕上がりを目指します。

STEP.3治療当日
手術は局所麻酔で行い、痛みを最小限に抑えるよう配慮しています。
上まぶたのたるみや筋肉の状態に応じて、適切な治療方法を選択します。

STEP.4術後のケア
治療後は腫れや内出血が落ち着くまで、1〜2週間かかります。
痛みや腫れが気になる場合は、適切な処置やアドバイスを行いますのでご安心ください。

STEP.5アフターケア
仕上がりを確認し、最終的なデザインの確認を行います。不安な点や気になることがあれば、いつでもお気軽にご相談ください。
眼瞼下垂のリスク・副作用・ダウンタイム

当院の切らない眼瞼下垂手術の術後の副作用は、術後に腫れが多少出るぐらいです。
腫れは個人差がありますが、術後1〜3日がピークで、1〜2週間程度で落ち着きます。最終的な仕上がりは1〜3か月かけて安定します。
一時的に目の開閉がスムーズでなくなることで、乾燥感や違和感を感じる場合がありますが、目薬で対応可能です。リスクとしては、まぶたの左右差、稀に感染症が発生するリスク、仕上がりが希望通りにならない場合が考えられます。そのため、術前に医師と十分に相談することが大切です。
当院では術後においても患者様が不安な症状があれば速やかにご相談いただける体制を整えています。安心して治療を受けていただけるよう、万全の環境をご提供いたします。