Botoxボトックス

ボトックス注射とは

ボトックスは、日本で20年以上前から医薬品として斜視や顔面痙攣などの治療に使用されています。また、過剰な筋肉の働きを弛緩させることで、たくさんのメリットがあることから、現在ではシワ治療や多汗症治療、エラ張り、肩こり改善、脚痩せなどの美容医療にも応用されています。

このようにボトックスは20年以上の長い歴史を持っており、老若男女問わず、多くの方から支持されている施術です。

ボトックス注射の作用

ボトックス注射とは、筋弛緩作用のあるA型ボツリヌス毒素を含む薬剤を肌に注入することにより、筋肉の動きを緩める治療です。筋肉の動きを弱められるため、表情ジワの解消やフェイスラインの改善が期待できます

ボトックスには、神経伝達物質・アセチルコリンの働きを抑制し、筋肉の収縮を抑える作用があります。アセチルコリンは脳が筋肉に運動するよう命令する時に働く物質です。個人差がありますが、注入した2〜3日後から徐々に効果が現れます。その後1〜2週間ほどで安定し、3〜4か月ほど効果が持続します。

ボトックス注射の効果

ボトックス注射には以下のような効果が期待できます。

• 表情ジワの改善：筋肉の過剰な働きを抑え、眉間やエラ、目尻、額などの表情ジワを改善
• 小顔効果：エラ張りの筋肉を委縮させ、小顔効果が期待できる
• 多汗症の改善：わきや手、足の裏など多汗症の改善に効果的

ボトックス注射は、表情ジワの改善や、筋肉の目立つ部分(エラやふくらはぎ)のボリュームダウン、肩こりの改善、発汗の抑制などの効果が期待できます。下記で詳しく解説していくので、参考にしてみてください。

当院で使用している製剤

当院では、米国アラガン社の『ボトックスビスタ』を採用しています。『ボトックスビスタ』は、FDA(米食品医薬品局)より認可を受けており、効果や安全性が認められている薬剤です。日本でも2009年に、厚生労働省から承認を取得しており、日本の基準での有効性・安全性が評価され、厳しく品質管理されています。

ボトックス注射の施術対応箇所

当院では以下の箇所に対応しています。

額

額へのボトックス注射は額の筋肉を緩め、シワを目立たなくするのに有効です。

額は目や眉毛があるため、よく動き、脂肪も少なく、シワになりやすい部位です。シワの原因としては、表情の癖、紫外線や乾燥などによる肌へのダメージが挙げられます。

眉間

眉間は皮膚の筋肉が薄く、肌のハリを支える力が弱いとされています。加齢によって女性ホルモンが減少してくると、シワが元に戻らず定着し、折りジワとなって肌に刻みこまれます。また加齢により皮脂が減少し、乾燥もしやすくなるのでシワになりやすい傾向にあります。

目尻

目尻は顔の中で最も表情ジワができやすい部位です。
乾燥や紫外線の影響で『ちりめんジワ』ができたり、加齢が重なると『たるみによるシワ』も増えてしまいます。目尻のシワは、目尻に放射状に広がるため『カラスの足跡』とも言われています。

目元へのボトックス注入は、目の周りにある眼輪筋という筋肉に注入します。

ボトックス注射を行うと、ボツリヌストキシンが筋肉の緊張に関わるアセチルコリンをブロックし、筋肉を緩めることで目尻の表情ジワが改善します。

目頭・眉上

目頭のシワや眉上(眉弓)の膨らみは、表情筋や眉丘筋という筋肉の動きや癖によって作られています。そのため、解消するにはボトックス注入が有効です。

目頭のシワは目頭の下にある眼輪筋にボトックスを注入します。
眉上(眉弓)は眉丘筋に2～3カ所注入し、眉丘筋の働きを緩めます。

鼻根、バニーライン

顔をしかめるような表情をしたときに鼻根部(目の間辺り)にできる横向きのシワは、鼻根筋という表情筋によるもので、ボトックスを注射することで改善できます。

シワの状態によってはヒアルロン酸を併用することで更に改善効果が期待できます。

笑った時に鼻に斜めに寄るシワはバニーライン（米国のうさぎのキャラクターに似ていることが由来）と呼ばれています。鼻の横にボトックスを注入することで筋肉の動きを止めることによって改善が見込めます。

口唇上

口唇上の縦シワは、口元をすぼめる際に使用する口輪筋が原因です。
口唇上のシワは中央に寄るように細く縦に現れます。

口唇上へのボトックス注入は、口輪筋に数点注入します。注入し、固まった筋肉を緩め、シワの形成を抑制するのに有効です。

ガミ―スマイル

ガミースマイルとは、笑った時に必要以上に歯ぐきが露出することを指します。上唇を動かす上唇挙筋の筋力が強く、上唇(鼻下)の筋肉がよく動くことが原因です。

施術方法は、左右の上唇挙筋に各1点ずつ注入します。上唇挙筋へ注入し、筋肉の動きを緩めることで、笑った時に上唇が上がりすぎず、歯ぐきが見えにくくなります。

口角

口角が下がる原因である『口角下制筋』にボトックスを注入します。口角下制筋は下あご辺りにある筋肉で、口角を下に引っ張る役割を持っています。ボトックスを注入することにより、口角下制筋の働きを緩め、自然と口角が上向きに引き上げられます。

顎

顎の筋肉は表情の変化や食事、かみ合わせなどが原因で過剰に緊張しています。この筋肉の過緊張が梅干しジワやフェイスラインのたるみ、口角の下がりの原因です。

ボトックス注射によって筋肉を緩めることで、あごの筋肉の収縮によるシワや梅干しジワの改善が期待できます。

エラ

ボトックス注射はエラ張りの改善に効果的な施術です。
エラ張りの原因となる筋肉に注入し、筋肉を萎縮させ、小顔効果が期待できます。

片側数カ所ずつ、咬筋が発達している箇所に注入する施術方法です。
3～4ヶ月に1回くらいの頻度で治療を受けると効果的です。

小顔治療としては価格面などから最も手軽に始めやすいこともあり、人気の施術です。

ワキ・手のひら・足の裏

ボトックス注射は多汗症の治療にも効果的です。
汗腺も神経に支配されているため、筋肉の力を弱めるのと同様、汗腺からの分泌も抑えられます。ワキガ治療にも効果的で、両脇にボトックスを注入することによって、分泌される汗の量を減らしてにおいを抑える効果が期待できます。

同じように汗腺からの発汗が多い部位である手のひらと足の裏にも注入することが可能です。

当院のボトックス注入施術の流れ

当院でボトックス注射を受ける際の流れは以下のように進めております。

注入時の麻酔

当院では注入時の痛みが不安な方に、麻酔を麻酔クリームとペンレスの2種類用意しております。足の裏、手のひらへの注入には、麻酔クリームの料金が含まれております。
さらに、痛みが不安な方には、笑気麻酔をご用意しておりますので、ご安心ください。

笑気麻酔は鼻や口から吸入する麻酔で、鎮静や鎮痛作用があります。リラックス麻酔とも言われ、麻酔中はお酒に酔ったような感覚になり、緊張をほぐす効果が期待できます。

ボトックス注射の
リスク・副作用・ダウンタイムについて

痛み・腫れ・内出血

ボトックス注射の副作用として、痛みや腫れ、内出血が生じる場合があります。ただ、一般的に施術後、数日から2週間ほどで徐々になくなりますのでご安心ください。

噛む力が弱くなる

ガミースマイルやエラ張り改善の施術をした場合、一時的に噛む力が弱くなることがあります。これはボトックスに筋肉を緩める作用があり、筋肉量が減り、咀嚼しにくくなることが原因です。施術が失敗したわけではなく、ボトックスが正常に効いている証拠なので、ご安心ください。施術直後は噛む時に違和感がありますが、1週間ほどで治まります。

皮膚がたるむ

ボトックスの効果が強すぎると、筋肉が萎縮し、皮膚が余ってしまうため、皮膚がたるみやすくなります。特に、エラ張り改善のためにボトックスを注入した場合、咬筋が収縮して、顔の側面の皮膚がたるむことがあります。

これはご年配の方や皮膚が薄い方、皮膚の弾力性が低い方に起こるケースが多いです。

適切な注入方法と注入量で施術することで防げます。

表情が不自然になる場合がある

ボトックス注射は表情筋の動きを緩め、シワを改善する施術です。しかし、適切な注入量、部位、間隔でないと、予期せぬ筋肉に影響が生じる恐れがあります。

例えば、目元付近に注入すると、目の開閉に影響が生じ、目が笑っていないような表情になったり、まぶたが重く感じたりすることがあります。

注入後は修正が難しいため、効果が自然に消えるまで待ちましょう。

アレルギー反応

ボトックス注射によるアレルギー反応は、ボツリヌストキシン製剤を異物と見なし、体が反応してしまうことで起こります。症状としては、かゆみや赤み、腫れ、蕁麻疹、まぶたや唇の腫れ、喉の違和感、動悸、吐き気、下痢などが挙げられます。通常は1週間ほど、長くて1カ月ほどで治まります。

アレルギー反応のリスクは低いですが、体質によっては強いアレルギー反応が現れる場合もあるため、アレルギー体質の方は事前にお伝えください。

ボトックス注射についてよくある質問