皆さん、二重埋没法はどこで受けても同じだと思っていませんか?正直なところ、どこで受けてもそれほど変わらないのは事実かもしれません。ただ、当院は明らかに他院では行っていない埋没法を採用しているので、当院に関してはその例外と言えると思います。
と言うのも、当院では「匠式切らない二重埋没法」という「皮膚を切らない」埋没法を主力の術式として行っている点で、その辺のありふれた美容外科クリニックとは全然違うと言い切れるのです。
そういうことを言うと、「皮膚を切らない」っていわゆる裏留め埋没法のことですよね?裏留めは今時どこでもやってませんか?と思われる方も多いでしょう。しかし、「匠式切らない二重埋没法」は正真正銘表留め埋没法なのです。
それなら、埋没法なのだから表留めでも「皮膚を切らない」なんて当り前のことでは?と疑問に思うことでしょう。それは、全く当たり前のことではないのです。今回は、その辺を解説していきますね。
皮膚を切る埋没法
二重埋没法は皮膚を切開するのが一般的
皆さんは、埋没法は皮膚を全く切らない手術だと思っていますよね?
実は、埋没法は糸を通したり、結び目を皮膚に埋没させる目的で皮膚を1〜2ミリ程度、何か所も切開するのが一般的です。ほとんど全ての美容外科医、美容外科クリニックで、皮膚を切開しています。嘘だと思うなら、YouTubeに上がっている当院の二重埋没法手術と他院の二重埋没法手術の動画を見比べてみればわかります。他院の手術動画には、必ず皮膚を切開する工程があります。(あるいは、切っているけどその工程を編集でカットしています。)
なぜ、埋没法は皮膚を切開するのか?

なぜ、皮膚を切開するのかというと、切開した穴を利用して糸を通したり、糸の結び目を皮膚の中に埋め込むためです。もし、切開しないで埋没法を行った場合、全く同じ針穴に再度針を通さねばならず、手術が非常に難しくなるのです。少しでもズレると最終的に埋没糸や結び目が埋まらないので、糸の露出や感染につながります。
なお、余談ですが下手なドクターが手術すると、皮膚を切開していても糸や糸玉が埋没されず、糸の露出や感染の原因になります。下手なドクターほど感染や糸の露出がやたら多いのはこのためです。
皮膚切開すると埋没法は取れやすくなる

埋没法手術を誰でもできる簡単なものにするために、ほとんど全ての美容外科では皮膚を切開しているのですが、皮膚を切る際に真皮や眼輪筋も切れてしまうので、図のように埋没糸が皮膚側の組織にかからず、糸を結ぶことで埋没糸が深いところに沈んでしまいます。その結果、二重のラインが薄くなったり、元に戻りやすくなってしまいます。
これが、一般的に埋没法が戻りやすい原因となっていると考えられます。何度手術してもすぐ取れてしまうという方は、ひょっとすると、皮膚を切開する埋没法を受けていることが原因かもしれません。
皮膚を切らない埋没法
皮膚を切らない方が持続性において有利
埋没法をできるだけ長持ちさせるためには、皮膚側の丈夫な組織である真皮に糸をしっかり通す必要があり、また糸で囲われる組織量も多い方が持続性において有利です。なぜなら埋没法が元に戻る原因のほとんどは、埋没糸による組織のカッティングだからです。
皮膚切開をしてしまうと、真皮に糸がかかりにくくなり糸で囲われる組織量も少なくなりますので、結果的に二重のラインが早期に薄くなったり、取れやすくなったりする原因となるのです。

「皮膚を切開する埋没法」と「皮膚を切開しない埋没法」の模式図をご覧ください。皮膚を切開してしまうと糸が皮膚側の組織を拾いにくくなるため、糸を結んだときに糸全体が深く沈んでしまうこと、糸で囲われる組織量(図では糸で囲われた面積)が少なくなることが理解できるかと思います。
埋没法は、本来であれば長い時間をかけて糸で囲われた組織が切れて二重ラインが戻っていく可能性があるのですが、皮膚を切開する埋没法の場合、術者が手術中に大事な組織を切ってしまっているという皮肉なことが起きているのです。
もちろん、皮膚を切るということは、出血する可能性が高く、術後の内出血や腫れが強くなるリスクがありますし、ダウンタイム中のキズが目立つというデメリットもあります。持続性云々もそうですが、切らなくて手術ができるなら、切らないに越したことは無いのです。
切らない方が良いなら、なぜみんなやらないの?
では、どうしてほとんど全ての美容外科、美容外科医は埋没法を行う際に皮膚を切っているのでしょうか?切らない方が良いなら、「みんな切らない埋没法をやれば良いじゃん」って思いませんか?
それは、皮膚を切らないで全く同じ針穴にもう一度針を通すという工程が、極めて困難であり、普通はできないからです。埋没法は美容外科のメニューの中で最もポピュラーで稼ぎ頭のメニューなので、研修医を終えたばかりの外科経験の全くない医師でも1ヶ月目から習得してガンガン手術をこなしてもらわないと経営的に困るわけです。皮膚を切らない埋没法という極めて難しい術式は、ほとんどの美容外科医が習得できないため、そんな術式を教えている場合ではなく、誰でもできる切る埋没法だけが業界で行われているというのが現実なのです。もし、切らない埋没法に挑戦する美容外科医がいたとしても、結局糸や結び目を皮膚内に埋めることができず、挫折してしまうことでしょう。
要するに、やらないのではなく、やれないのです。
埋没法=「切らない」二重術の嘘
Googleやヤフーなどの検索エンジンで「埋没法」や「二重埋没法」と検索してみましょう。そうすると、美容外科クリニックの「二重埋没法」のページがたくさんヒットします。ページのタイトルには必ずと言って良いほど、「二重埋没法(切らない二重術)」や「二重埋没法(切らない二重整形)」と書いてあります。タイトルや、説明文で「切らない」ということが強調されているのです。
しかし前述の通り、ほとんど全ての美容外科クリニック、美容外科医が実際は皮膚を切って埋没法手術をしているわけです。切っているのに切っていないと謳う行為は、患者様に嘘をついて騙している行為に他なりません。
切らない埋没法ができないから、裏留めが埋没法が流行
表留め埋没法は、当院以外ではほぼ例外なく皮膚を切開しています。切開することで持続力が低下している可能性がありますが、それを気にする美容外科医はあまりいません。むしろ、SNS全盛の時代、切開することでキズが目だったり、腫れが目立つことがマーケティング上の問題になるのです。

そこで登場したのが裏留め埋没法です。裏留め埋没法は、運針の過程で表側に針を貫通させないので、同じ針穴に再度針を通すという難しい工程がありません。従って、皮膚を切開する必要が無いために、術後のキズが無い、腫れが目立たないというメリットがあります。
裏留め埋没法は皮膚表面に針穴すら無い術式のため、当日からメイク可能、腫れが目立たない術式として業界で脚光を浴び、多くの美容外科で主力商品になっているのが実情です。
しかし、皮膚を貫通させないために、やはり皮膚側の組織の糸のかかりが不十分であり、持続力が表留めに比べて弱い、デザイン性が良くないというデメリットがあります。特に、平行型やミックス型を作る際にまぶたの状態によってはかなり作りにくい術式と言えます。
当院では、裏留め埋没法であるシークレット法というメニューも用意してます。特に裏留め埋没法をお勧めしているわけではありませんが、どうしても裏留め埋没法を受けたいというニーズに対応するためです。
匠式切らない二重埋没法の意味
当院の埋没法の主力メニューである「匠式切らない二重埋没法」は文字通り皮膚を「切らない」二重埋没法手術なのです。本当に切ってないか確認したい方は、以下の手術動画をご覧ください。
匠式切らない二重埋没法ロングの手術動画(閲覧注意)
埋没法なんだから、「切らない」なんて当り前だと思っていた方も、わざわざメニュー名に「切らない」と付いている意味をおわかり頂けたのではないでしょうか。また、埋没法なんて、どこで受けても同じでしょう?と思っていた方も、当院の埋没法は一般的に行われている埋没法とは一線を画する術式であることをご理解頂けたかと思います。
動画を見ていただければわかりますが、匠式切らない二重埋没法は表留め埋没法にも関わらず、一切皮膚を切開していないため、皮膚表面にキズが全くありません。そのため、腫れも一般的な皮膚を切開する埋没法に比較して目立たないという特徴があります。また、裏留め埋没法と比較してもそこまで腫れ具合に大差がないのではないでしょうか。
当院ではカウンセリングや二重のシミュレーションを無料で行っております。二重整形に興味がある方はお気軽にご相談ください。
コラム著者

大手美容外科TCB東京中央美容外科で約10年間勤務。仙台駅前院院長、新宿三丁目院(TCB本院)院長・東京都エリア総括院長を歴任。TCBでは技術指導医部門のトップ・二重整形教育最高責任者として、指導的な役割を務めていた。YouTubeなどで美容整形に関する情報発信に積極的で、その内容がテレビ、雑誌、ネットニュースサイトなどに多数取り上げられた。豊富な症例実績を背景に10年間で培った技術を適正価格で提供する手術専門クリニックを2025年、地元仙台に開業した。
症例数:二重手術1万件以上、クマ取り手術5000件以上、糸リフト・切開リフト5000件以上、下肢静脈瘤3000件以上
資格:外科専門医、脈管専門医
学会発表・論文:経結膜的埋没法重瞼術の抜糸法の要点と成績
詳しい経歴・プロフィールなどはドクター紹介をご覧ください。