Nasal tip鼻尖形成・3D鼻尖形成

鼻尖形成とは

鼻尖とは鼻先の部分を指し、その形状は顔全体の印象を大きく左右します。鼻尖形成術は、団子鼻やにんにく鼻と呼ばれる、鼻先が丸く大きく見える状態を改善する施術です。

鼻先にある余分な軟骨や皮下組織を取り除き、左右の鼻翼軟骨（びよくなんこつ）という軟骨を中央に寄せて縫い合わせます。これにより、鼻先の丸みが解消され、すっきりとした印象になります。 さらに、ご希望や患者様ご自身の鼻全体の形に合わせて、耳の軟骨を鼻先に移植し、高さを出す手術を同時に行うこともあります。この方法を併用することで、鼻先の形をより理想に近づけることが可能です。

鼻尖形成はこんな方におすすめ

鼻尖形成はこんな方におすすめです。

• 鼻先をシャープにしてすっきりとした印象にしたい
• 団子鼻やにんにく鼻に悩んでいる
• 鼻の穴が目立つのが気になる
• 鼻尖縮小だけでは物足りない

鼻尖形成は、鼻全体を高くするのではなく、「鼻先だけを細く、形を整えたい」という方におすすめです。 単に鼻先を尖らせるだけでなく、鼻先の向き（アップノーズや鼻柱）も調整可能です。患者様一人ひとりの理想と顔全体のバランスを考慮し、鼻先の形状・方向・高さを細かく調整することで、自然で美しい仕上がりを実現します。

鼻尖形成術の種類

3D鼻尖形成

医療用の糸で鼻の軟骨と皮下組織を結び、鼻先をシャープにする施術です。
この手法を用いることで、鼻先にしっかりとした支えが作られ、より立体的で美しい、しっかりとした鼻先を実現できます。
切開を行わないので、腫れや出血によるダウンタイムが少なく、切開に抵抗がある方や手軽に鼻尖形成を行いたい方に最適な施術です。

鼻尖形成オープン法

鼻の中央部分を切開し、軟骨を直接目視で確認しながら余分な組織を取り除き、形を整えます。鼻の外側から手術を行うため、細かい調整が可能です。

鼻尖縮小オープン法は、鼻をよりシャープな印象にしたい方、他の施術と組み合わせてより理想的な仕上がりを追求したい方におすすめです。

鼻尖形成クローズド法

鼻尖形成におけるクローズド法は、鼻の表面の皮膚を切開することなく、鼻の穴の内側を切開して鼻尖（鼻先）の形態を整える手術です。

皮膚の表面には傷跡が全く残らないので、術後の回復期間中も周囲に気づかれにくいというメリットがあります。しかし、手術を行う視野が限られるため、術者には高度な技術が求められる方法です。

鼻の状態やご希望のデザインによっては、より適切な結果を得るためにオープン法を選択する場合があります。特に、耳介軟骨（耳の軟骨）の移植を伴う手術では、通常、オープン法が用いられます。

鼻尖縮小オープン法＋耳珠軟骨移植

耳珠軟骨移植は、耳の穴の入り口付近を小さく切開し、外耳道から採取したご自身の耳の軟骨を鼻先（鼻尖部）に移植することで、鼻の形を整える手術です。
採取する耳の軟骨は、適度な柔らかさと弾力性を備えているため、移植後も自然な感触が得られます。さらに、移植する軟骨は鼻先の形状に合わせて丁寧に調整することが可能なため、患者様のご希望に沿った細やかなデザインを実現できます。

鼻尖縮小オープン法＋耳介軟骨移植による鼻中隔延長術

鼻中隔延長術は、鼻先が短い、または低い原因となっている、小さく短い鼻中隔軟骨（鼻の左右を隔てる壁の軟骨）の下縁に耳の後ろから採取した軟骨を移植して延長する手術です。

鼻中隔延長術で理想の鼻の形を実現するためには、鼻先をどの方向に、どれだけ伸ばすかを決めることが非常に重要です。延長方向は、大きく分けて以下の4つのパターンがあります。

• 鼻先の高さを変えずに、鼻先を下方へ延長する
• 鼻筋（鼻背）のラインに合わせて、鼻先を斜め前下方に延長する
• 鼻の長さは変えずに、鼻先を前方にまっすぐ伸ばし、高さを出す
• 鼻先を斜め前上方に延長し、わずかに上向きの鼻（アップノーズ）にする

コラーゲンブロック挿入

鼻尖形成術において、ヒトの真皮から細胞を取り除き、生体への適合性を高めた白色で弾力のある素材、「ヒト無細胞真皮マトリックス」（通称：コラーゲンブロック）を使用する施術があります。このコラーゲンブロックを鼻先の形状に合わせて成形し、挿入することで鼻尖の形を整えます。

コラーゲンブロックは、口腔形成や瘢痕治療などにも用いられており、韓国食品医薬品安全庁（KFDA）の承認を受けた、生体拒否反応のリスクが低い医療用素材です。周囲の組織とのなじみが良く、自然な仕上がりが期待できます。

ご自身の組織を採取する移植手術と異なり、鼻の穴の中を切るため、ダウンタイムが比較的短く、周囲に気づかれにくいのも特徴です。

鼻尖形成のリスク・副作用・ダウンタイム

痛み、腫れ、赤み、内出血など

鼻尖形成術後には、痛み、腫れ、内出血などの症状が現れることがあります。
痛みは、手術後数日間がピークとなる鈍い痛みで、通常は1週間程度で落ち着きます。処方された痛み止めを服用することで、日常生活に大きな支障がない程度に緩和されるでしょう。

腫れは、目立つものは1〜2週間程度で落ち着きますが、完全に落ち着くまでは一時的に腫れが気になる場合もあります。痛みや腫れが気になる際は、患部を断続的に冷やすことで症状の緩和が期待できます。内出血が生じる場合もありますが、メイクでカバーできる程度であることがほとんどです。

手術後の腫れが落ち着いた後も、むくみは徐々に引いていきます。通常、3ヶ月から半年程度の期間を経て、むくみもほとんど気にならなくなり、より自然で美しい鼻の形へと仕上がっていきます。

経過には個人差があり、完全に落ち着くまでにはもう少し時間がかかる場合もありますが、焦らず経過を見守ることが大切です。

血腫

血腫とは、出血した血液が皮下で固まって溜まった状態を指します。鼻尖形成術後、手術部位に血液が溜まると、鼻先が紫色に腫れ上がることがあります。

血腫は放置すると感染を引き起こす可能性もあるため、鼻先の腫れや色の変化など、気になる症状が現れた場合は、速やかに当院までご連絡ください。

感染症

まれに、手術の傷口から細菌が侵入し、感染症を引き起こすことがあります。感染が起こると、強い痛みや腫れ、患部の熱感、さらに白い膿（うみ）などが見られることがあります。また、通常のダウンタイムよりも腫れが長引くこともあります。

感染の治療には抗生物質の内服薬や点滴投与が必要となるため、これらの症状に気づいたら、できるだけ早く当院を受診してください。

施術の流れ

鼻尖形成の術後の過ごし方

血流を促す行為は控える

手術後、血流が良くなりすぎると、腫れや内出血が強く出たり、長引いたりする原因となります。そのため、術後1週間程度は、激しい運動、長時間の入浴（シャワーは当日から可能ですが、患部を濡らさないように注意してください）、サウナ、飲酒などの血流を促進する行為は控えましょう。

また、マッサージやエステなど、顔への刺激となる行為も避けるようにしてください。

うつぶせ寝は避ける

手術後、特に最初の数日間は、うつぶせ寝を避けることが非常に重要です。うつ伏せで寝てしまうと、鼻に直接的な圧力がかかり、腫れや痛みを悪化させる可能性もあります。
必要に応じて、首の後ろにクッションなどを置いて固定すると、仰向けの姿勢を保ちやすくなります。手術部位が安定するまでは、できる限り仰向けで寝るように意識してください。

強く鼻はかまない

強く鼻をかむと、手術部位に負担がかかり、出血や腫れ、痛みの悪化につながる可能性があります。また、鼻の内部の組織に悪影響を及ぼし、仕上がりに影響が出ることも考えられます。

鼻水が気になる場合は、強くかむのではなく、ティッシュなどで優しく押さえるように拭き取るか、綿棒などでそっと取り除くようにしましょう。どうしても鼻をかむ必要がある場合は、片方ずつ優しくかむようにしてください。