二重埋没法はどのくらい持続すると思いますか?
「埋没したけどすぐ取れちゃった」という人もいますし、「結構前に手術したけど全然取れない」という人もいるので、「人による」と答える人が多そうです。
また、「半永久的に持続します、一生ものです」と患者様に説明しているクリニックもあると聞きます。
まず、埋没の持続期間が「人による」というのは半分正解です。また「半永久」とクリニックが謳っている場合は営業トークなので信じてはいけません。仮に二重切開法だとしても永久に同じ状態を維持することは無いので、埋没法ならなおさらというワケです。
今回のコラムでは、二重埋没法がどのくらい持続するのかや、長持ちしやすい人、すぐ取れてしまう人の特徴について解説していきます。
二重埋没法の持続期間は?取れやすい・取れにくい特徴ってあるの?
目次
埋没法はどれくらい持続する?
・文献や経験に基づく考察
・当院の場合
・短期間に取れたり、突然取れるケースは例外
・埋没法の持続性は術式にも依存する
埋没法が長持ちする人と長持ちしない人
・患者様側の要因
・デザインによる要因
埋没法はどれくらい持続する?
文献や経験に基づく考察
まず、結論から言うと二重埋没法の持続期間は数年~10年以内くらいで取れて元の状態に戻ったり、薄くなったり、幅が狭くなったりするということが知られています。美容外科という特性上、何年も経過を追った信憑性のある研究というのは少ないのですが、4年間の再手術率が線留めの場合13.4%、点留めの場合26.2%であるというデータがあります(引用文献参照)。
引用文献
Kohki Okumura, Takahiko Tamura, Taichi Tamura, Yusuke Funakoshi, Hiroo Teranishi
“Comparison of Long-Term Stability Between Continuous and Two-Point Buried Suture Methods in Double Eyelid Surgery: A 4-Year Retrospective Cohort Study of 1000 Cases”
[連続埋没法と2点埋没法における長期安定性の比較:1,000症例を対象とした4年間の後ろ向きコホート研究]
Aesthetic Plastic Surgery. 2025;49:4200-4205.
doi:10.1007/s00266-025-05024-2
PubMed | Full Text
もちろん、取れているけど再手術していないという人もいるでしょうから、5年で20~30%くらいが取れたり、薄くなったりするというのが一般的な経過だと思います。実際に、他院で何年も前に手術した患者様が当院に再手術しにくることも良くあるわけですが、早い人で1年くらい、長い人で10年未満で手術を繰り返している人が多い印象です。また、取れてない人は受診しないワケですから10年以上持っている人がいることも事実です。
従って、文献やこれまでの私の診療経験などを総合すると、短期間で取れてしまうこともあるけど、おおむね数年から10年くらいは持続するというのが埋没法の一般的な経過になるかと思います。
当院の場合
当院では、取れやすい点留めは行っておらず線留めしか行っていないため、前述の研究やこれまでの経験を踏まえると、「埋没法は5~10年くらい持続するというのが一般経過です」と説明しています。
また、当院の埋没法は永久保証が付帯していますが、永久に持続することを保証しているわけではありません。2回まで無償の再手術を保証していますので、保証を上手く使って長期間理想の二重を維持してもらいたいと考えています。

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短期間に取れたり、突然取れるケースは例外
さて、埋没法が取れる原因は以前の動画で説明した通り、糸の張力によって徐々に自身の組織がカッティングしてラインが薄くなったり、狭くなったり、完全に元に戻ってしまうという事でしたが、例えば術後数日~1年以内など短期で取れてしまうパターン、あるいはそれより長くてもある日突然二重が取れてしまうというパターンは珍しいのですが、そのようなパターンは糸自体が切れたり結び目がほどけてしまっているケースになります。
関連コラム:二重埋没法が取れてしまうメカニズムと取れにくくするための工夫
これは、一般的な埋没法の経過では無く突発的な事故みたいなことであり、めったに起きることではありません。従って、こういう突発的な現象を元に埋没法が取れやすい、すぐに取れてしまうということは言えないと思います。当院では、このように場合は半年以内であれば保証の回数にカウントせずに無償で再手術を行っております。

埋没法の持続性は術式にも依存する
また、埋没法には長持ちしやすい術式と、長持ちしにくい術式があります。冒頭で、「どれくらい埋没法が長持ちするかは人による」というのは「半分正解」と言いましたが、患者様側の要因によらず、そもそも術式によって持続性に差があるので、「人にもよるし、術式にもよる」というのが満点の回答になるわけです。
何度やっても取れてしまう方の中には、そもそも取れやすい術式で受けていることが原因の場合もあるわけですね。
術式による持続性の違いについては、以前のコラムを参考にしてください。
【関連コラム】
・二重埋没法、糸の通し方の種類とそれぞれのメリット・デメリット
・二重埋没法が取れてしまうメカニズムと取れにくくするための工夫
・二重埋没法は何点留めが良いの?点留めと線留めの違いとともに解説します
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埋没法が長持ちする人と長持ちしない人
患者様側の要因
患者様側の要因で長持ちする人と、すぐ取れてしまう人にはどのような差があるのでしょうか。
まず、まぶたが厚い人ですね。これは一般的に取れやすいと言われています。逆にまぶたが薄い人は長持ちします。また、まぶたは上に行くほど厚いので幅が広いデザインを希望すればその分取れやすくなると考えられます。つまり、まぶたが厚い人が幅広のデザインを希望した場合が一番取れやすいですし、まぶたが薄い人が幅の狭いデザインを希望した場合は取れにくいと言えます。

デザインによる要因
また、末広型、平行型、Mix型で言えば、一番不安定なのはMix型なので、末広型、平行型に比べればMix型は取れやすいと言えます。これはあくまでも一般論なので、シミュレーションをしてみてMix型になりやすい人なら多くの場合問題ありません。逆に、蒙古ひだに逆らって無理に平行型やMix型を作ったり、平行型になりやすい人に無理に末広型で作れば取れやすくなります。
【関連コラム】末広型・平行型・Mix型の違いとは?勘違いしやすい定義を徹底解説
あるいは、アイプチで何となく癖がついていたり、元々薄いラインがあるような方が、そのままのラインで作れば最も取れにくいと考えられます。
要するに、無理なデザインではなく自然で作りやすいデザインにすることが埋没法で作った二重を長く安定させるコツとも言えるでしょう。

コラム著者

大手美容外科TCB東京中央美容外科で約10年間勤務。仙台駅前院院長、新宿三丁目院(TCB本院)院長・東京都エリア総括院長を歴任。TCBでは技術指導医部門のトップ・二重整形教育最高責任者として、指導的な役割を務めていた。YouTubeなどで美容整形に関する情報発信に積極的で、その内容がテレビ、雑誌、ネットニュースサイトなどに多数取り上げられた。豊富な症例実績を背景に10年間で培った技術を適正価格で提供する手術専門クリニックを2025年、地元仙台に開業した。
症例数:二重手術1万件以上、クマ取り手術5000件以上、糸リフト・切開リフト5000件以上、下肢静脈瘤3000件以上
資格:外科専門医、脈管専門医
学会発表・論文:経結膜的埋没法重瞼術の抜糸法の要点と成績
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