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Columnコラム

2025.06.27
二重整形      

二重整形は何ミリの幅で作るのが自然なの?

美容医療の質問サイトなどで、「二重の幅は何ミリが自然ですか?」「二重のカウンセリングの際に、希望のミリ数を先生に伝えた方が良いですか?」というような質問を目にします。

美容外科医側も、「6ミリの二重が自然です」などと答えている場合もありますし、ショート動画などで、「あなたは何ミリの二重幅が好きですか?」という動画もよく目にしますよね。

今回のコラムでは、二重整形の話でよく出てくる「ミリ数」について解説します。

二重整形の「ミリ数」について

何ミリの二重幅が好きか

「ミリ数」にこだわると失敗する

まず、美容外科医がSNSに投稿している「あなたは何ミリの二重が好き?」というような動画についてですが、マーケティングのために作っている動画であって、動画の内容自体に医学的な意味や根拠が無いということを予め申し上げておきます。もし、これらの動画を見て「私は4ミリの二重が好きだから、4ミリの二重を作ってもらおう」と考えている方がいたら、それは美容整形に失敗する思考パターンなので注意が必要です。もし、そのように注文をされても経験のある美容外科医なら必ず困惑します。強く「4ミリ」で作ることを患者様が固執して、経験の浅い美容外科医が本当に4ミリで二重を作ってしまったら、理想とはかけ離れた二重が完成してしまいますので、当コラムに辿り着いた賢明な読者様におかれましては、「ミリ数」へのこだわりを今すぐに捨ててしまうことをお勧めします。

冒頭で紹介した当院のショート動画も、このコラムで説明するために敢えて作成し動画であり、動画内で出てくる「2 mm、4 mm、6 mm・・」などの「ミリ数」は、それらしい数値を後から字幕で入れたに過ぎず、定規で測った数値ではありません。

参考コラム:美容整形で失敗する人の特徴第3位

そもそも二重の「ミリ数」とはどこの距離のこと?

そもそも、患者様や美容外科医がしばしば話題にする「ミリ数」というのは、一体どこからどこまでの距離のこのことをいっているのでしょうか。実は人によって定義がバラバラであり、話している本人すらわかってないこともあるのです。「4ミリの二重幅でお願いします」と注文してきた患者様に「どこのミリ数」なのか聞いても、明確な答えが返ってくることはまずありません。

二重幅の「ミリ数」とは、①「目を開いている状態で、まつ毛から二重のラインまでの距離のこと」、②「目を閉じている状態で、まつ毛から二重のラインまでの距離のこと」の2パターンが考えられます。動画を作成する人や、説明する人によって①の定義だったり、②の定義だったりするわけです。従って、「2ミリが自然です」とか、「5ミリが自然です」とか言われても、「ミリ数」の定義によって全然違うので、定義を定めないで「ミリ数」を語っても意味が無いことはおわかりいただけるのではないでしょうか。

目を開いている状態の「ミリ数」なら

二重幅のミリ数①

「ミリ数」の定義を①「目を開いている状態で、まつ毛から二重のラインまでの距離のこと」だと仮定しましょう。その場合、上の写真のように測る場所によって「ミリ数」は変化します。例えば、末広型の二重なら目頭の方が狭くて目尻の方が広くなるのが一般的です。目頭が幅1ミリで目尻が幅3ミリということもあり得るわけです。測る場所によって「ミリ数」が違うのに、「2ミリが自然」とか「3ミリが自然」というのはおかしな話ですよね。また、目の開き具合や目線の向きによっても二重幅は常に変化していますので、測る場所を仮に真ん中などに固定したとしても再現性のある「ミリ数」を計測して手術に反映するのは困難です。そもそも、平面でも直線でもない立体的まぶたの真ん中をどのように決めて、ピンポイントで正確なマーキングをするのかという問題もあります。

目を閉じた状態の「ミリ数」なら

二重幅のミリ数②

また、「ミリ数」の定義を②「目を閉じている状態で、まつ毛から二重のラインまでの距離のこと」としてみましょう。一般的に、目を閉じた状態でまつ毛から二重のラインまでの距離で1番広いのは中央付近であり、目頭と目尻は狭くなっています。従って、②の定義の場合でも、測る場所によって「ミリ数」が全然変わってくるわけです。

目を開いている状態より、目を閉じている状態の方が遥かに計測はし易いものの、測る人によってどの場所をどのように測るかで数値は変わってきますし、まぶたの皮膚は少し触っただけでも、また眼球が動いただけでも位置が変わってしまうので、やはり再現性のある計測は困難と言えます。さらに厄介なことは、目を閉じている状態で左右全く同じ「ミリ数」で手術したとしても、目を開いたときに左右差の無い二重になるとは限らないということです。目を開けた状態で左右差の無い3ミリ幅の二重にするために、左は5ミリ、右は4ミリのところで二重を作るということもあるわけですね。

また、人によってまぶたの厚さ、たるみ具合、目を開く力に差があるため、目を開いたときに3ミリ幅の二重の人を何人か集めてきて、目を閉じたときにまつ毛から何ミリの位置に二重の線があるかを測った場合、4ミリの人もいれば8ミリの人もいるわけです。従って、「目を閉じたときに〇ミリの二重を希望します」という注文をされても、仕上がりの見当が全くつかないのです。

仮に、「目を閉じた状態で〇ミリの二重幅が自然」という数値が存在するのであれば、もはやシミュレーションすら必要なく、「〇ミリ」の型紙を作って型紙に沿って手術すれば全員自然な幅の二重が完成するはずです。しかし、実際にそんなことしたら理想とは全然違う二重が完成してしまうわけです。

「私は4ミリの二重が好きだから、4ミリの二重を作ってもらおう」というような、「希望のミリ数」という考え方は、「整形の失敗につながる思考パターン」であると冒頭で述べましたが、その理由がお判りいただけたかと思います。

「ミリ数」より大事なこと

重瞼棒を使用した二重のシミュレーション

なりたい二重を手に入れるために

では、実際に二重整形をする際にはどうやって幅を決めているかというと、それが二重のシミュレーションになります。患者様に鏡を持ってもらい、重瞼棒(じゅうけんぼう)という棒をまぶたにあてて、目を開いてもらいます。その際に患者様にとって理想的な幅とデザインを探っていくのです。

希望の幅やデザインが決まれば、重瞼棒をまぶたに押し当てると跡がつくので、そこを正確にマーキングします。マーキングに基づいて正確に手術すれば希望の二重が完成します。この一連の作業で、「ミリ数」は関係ないですし、何ミリかを測ることもありません。大事なことは、患者様自身がなりたい希望の二重かどうか、その1点に尽きます。

二重整形で使用する重瞼棒

残念なことに、他院のYouTube動画を見ると片側のシミュレーションしかしない場合もあるようです。片側をシミュレーションして反対側は同じところに印をつけているのでしょうが、それでは前述のように左右差の原因となる可能性があります。大事なことは、両目きちんとシミュレーションして左右差なく、同じ幅、同じデザインなることを確認することです。そして、精密なマーキング、マーキングに忠実に手術すること。それができて初めて患者様の理想の二重が完成するのです。

当院では、できるだけ患者様の理想の二重まぶたに近づけるために、カウンセリングで患者様の希望のデザインや幅を聴取して、実際に鏡を見ながらシミュレーションで二重を作って確認してもらいます。シミュレーションの二重に患者様が納得したら、精密にマーキングしてマーキングに忠実に手術することをお約束いたします。当院の無料カウンセリングでは二重のシミュレーションを受けることも可能なので、お気軽にご相談くださいませ。

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